第3節終了後。札幌陣営に姿を見せる浅井。
浅井宏美「さて。待ち人が来るかしら?」
(試合後、着替えを済ませてさあ帰ろうと自販機で買ったココアを片手に出てきた雪子)
小栗雪子「いやー、今日も負けたけど頑張ったなー私〜」
通りかかった雪子を見かけ
浅井宏美「待ち人来たりかしら」
そう思うと雪子に近づき
浅井宏美「お疲れ様。小栗雪子さんね。貴方の試合見てたけど、中々頑張ってたじゃない?」
そう言って雪子を、称賛するように言う。
小栗雪子「ほわっ!?」
突然声をかけられ間の抜けた声を出し驚く。
小栗雪子「え? あ、ありがとうございますー!連敗しちゃってますけどなるべく早いうちにストップをかけますので……。」
てっきりファンがわざわざ来てくれたのかと勘違いしているようで、はにかみながらも嬉しそうに答える。
浅井宏美「(まだ自分の事が分からない事に、少しくすっとなり)そうね。それにしても、相手選手(綾乃の事)もずるいわね。貴方みたいな小柄な選手に、蹴りばかり浴びせるなんて。それに、もし私が貴方と戦う際に、いじめに近い勝負になりそうだから怖いわね」
小栗雪子「い、いえいえそんなっ。これも試合の流れや勝負のアヤというのもありますしまあでも牛乳もっと飲んで来年は背が伸びて手足もモデルさんみたいになればいいなーなんて思ったりも……へ?」
戦う、という言葉に首を傾げ少し考えこみ、そういえば、この人どこかで見たような気がするなーと30秒ぐらい
小栗雪子「あ、貴女はもしかして大阪の浅井さんですか!?(ここでようやく相手に気づく。なお、驚きが勝って煽られてることに気づかない天然っぷり)」
浅井宏美「(ようやく自分の事が分かったらしく。微笑む浅井)そうよ。まだ団体に入ってまもないけどね(すると、浅井は雪子の頭に手を乗せて)試合が早く終わったから、敵情視察を兼ねて立ち寄らせて貰ったわ。現在首位と2位は貴方達札幌組だけど、貴方みたいな選手がリーグに参加してるとはね。私や他の選手に勝てると思う?」
小栗雪子「ぴゃっ!?(頭に手を乗せられ小動物のようなリアクション)は、はい。お二人とも強くて私も完敗しまして。あ、えーと、ま、まあリーグが終わるまでに5勝ぐらいは……あ、いえ、もう2,3勝できればいいかなーなんて、あははは……。(謙遜というよりは、愛想笑い、あるいは媚びへつらうような。何とかこの場を穏便に済ませようという意思はみえる)」
浅井宏美「(雪子の様子を見て。浅井は何か言おうとしたが、札幌陣営が少し騒ぎだしたのを見て)まぁ。簡単に負けないように頑張りなさい(そして、雪子を指先)貴方との試合、私はギブアップ勝利するわ。(そう言い残して、浅井はその場から立ち去る)」
小栗雪子「は、はいっ。頑張りま……え、ええっ!?(唐突に宣戦布告され、唖然とした表情で背中を見送る。その後、団体の皆様を宥めるのにかなり神経を減らしたとか)う、うう……何とか捕まらないようにしないと……」